熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理
- 作者: トム・デマルコ,ティモシー・リスター,伊豆原弓
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2003/12/23
- メディア: 単行本
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プロジェクトはうっかりするとデスマーチになる。
プロジェクト初期に政治的なやりかたで、納期を半分にしたところで、蝕まれるのは人間の活動だ。
会社はプロジェクトが終った後も続く。デスマーチのせいで人材が失われるのは会社にとっても損失だし、その前に僕はとても寂しい。
僕は僕のいるチームを最高にしたいと思うし、最高の状態を保てるようにしたい。だから今後政治権力的な圧力(簡単に言うとエラい人からの命令)とかに対しては、正しいやり方で、正しく対処したいと思う。
気になった言葉
- この業界には「やればできる」が蔓延している。そのせいで「できない」ことを示すような分析は叩かれる。
- リスクについてできることは次の4つ
- 避ける
- 抑制する
- 軽減する
- かわす
- リスク管理は、プロジェクトについて心配することとは違う。
- リスク・エクスポージャー = コスト x 確率
- ショートストッパー
- リスク管理の手順(P85)
- スケジュール > 目標 > N
- わからないことについて、わかっている(または知りえる)ことは何か。
- あらゆるソフトウェア・プロジェクトに共通のリスク
- 内在的なスケジュールの欠陥
- 要求の増大(要求の変更)
- 人員の離脱
- 仕様の崩壊
- 生産性の低迷
- リスクについて話せるようにするには、明確に定められた理解しやすいプロセスが必要
- リスク特定プロセス
- 破滅的な結果(これを避けたい)
- シナリオ(破滅的な結果を招きそうな状況)
- 根本原因(リスク)
- 共存共栄(WIN-WIN)スパイラル・プロセス・モデル
- このプロジェクトの勝利条件で、ほかの人の勝利条件と矛盾すると思われるものはありますか?とたずねるとよい。
- 天罰期
- 計画不足、作業の見落とし、不完全な関係づくり、隠れた仮定条件、幸運への過度な依存
- インクリメンタル開発
- システム・コンポーネントの優先順位を決めざるをえない。
- インクリメンタル開発計画(P160)
- 規模の経済
- システムの規模が2倍になれば、開発に必要な労力は2倍以上になる
- 製品が大きくなることでコストが比例以上に増大するとしたら、製品を小さくすればコストを比例以上に節約できるはずだ。
- デスマーチプロジェクトに共通する性質(p193)
- リスク管理手順の修正(p196)
- 我々は本当にリスク管理をしていたのか?(p203)
僕はこの本をもう一度どこかで読むべきだし、
プロジェクトに関わるエラい人はぜひ読んでおいてほしい。