2008年度下期「未踏IT人材発掘・育成事業」畑PM・勝屋PM合同成果発表会
いってきました。未踏の発表会。会社の同僚と。
前日の徹夜作業のせいで、体調は若干散ってましたが。。。
午後から参加したのですが、とても楽しかったです。
発表会のあと、id:TAKESAKO さんに誘われるまま、打ち上げみたいのにも参加。
(id:TAKESAKO さんにはもう一度モヒカンをやってほしいなぁ。)
普段、ライブの後の打ち上げにもでないのに、
こんな重鎮たちのなかで俺は大丈夫なのか??などと心配したんですが、
案外大丈夫でした。
去年学校で教えてもらっていた首藤先生とも久々にお話しできましたし、
未踏メンバーの方々と話せたのはなかなか良い経験でした。
MobaSiFの能登さんともお話しできたし。
mixiの中野さんと結構長くお話しできたんですが、
スーパークリエーターに選ばれてほしいなぁと、思いました。
やっぱ、音楽って世界の幸せを増加させるよね!!
畑さんは今年で、PMをお辞めになるそうで、
本当におつかれさまでした。
んで内容なんですが、これ僕がメモったものではないのです。
同僚がメモってくれているのを、ちょっと拝借します。
午後のちなみに「コード進行をベースとした、、、」の途中から参加しました。
■プログラム
・人生検索エンジン「ライフサイクル」
・情報検索のための学習成長型対話システムの開発
・「創造性」を共有するソーシャルウェブデザインツール
・コード進行をベースとしたセミオートマチックな作曲ライブラリの開発
・パネルディスカッション
・画像認識に特化した物理シュミレーションエンジンとUIの開発
・音声認識Webアクセスツール「Puppy」の開発
・PMの総評
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◆パネルディスカッション
・プロフィール紹介
藤井 彰人氏 グーグル株式会社エンタープライズプロダクトマーケティングマネージャー)首藤 一幸氏 東京工業大学准教授
畑 慎也氏 サイボウズラボ代表取締役社長
勝屋 久氏 IBM Venture Capital Groupパートナー日本代表
・仕事をしていて楽しいと感じるときは?
首藤
「作ったものを使ってもらえたとき」藤井
「IT業界に携わっているだけでたのしい」畑
「技術者との交流ができること。
優秀な人、変態な人、こだわりを持った人と出会うのは楽しい」・新しい事業を作るコツは?
首藤
「自分が何かに貢献できることをする。
貢献する手段が事業化。」藤井
「『市場規模がいくらで、そのうちのシェアの何%を取れば十分収益化します…』
みたいな話は良く聞くけど、そんなレベルでは成功しない。
あるサービスを作ったら100%のユーザーが使うようなもの、
全てのシェアを獲得できるくらいのものをやるべき。
また、作ったものは素早く開示して、あらゆるところから意見を求めるのがいい。
出し惜しみせず、仲間を増やしていく。
やはり、英語は必要。」畑
「『技術には興味があるが、経営自体はあまり興味はない。』という人は、多いと思う。
自分もそういう感じだったが、経営をやってくれる人物と出会えた。
一緒にできる人と巡り会えたのはラッキーだった。
出会いは重要な要素。」・どんな分野に興味があるか?
首藤
「スマートグリッド。
電力関連、サスティナブルな生活、地球の資源を食い潰すだけではダメ。」藤井
「日本発のグローバルビジネス。
日本のウェブサービスのクオリティは高い。
言語の関係ないもの世界で勝負するのもアリ。
画像処理、クラウド(マッシュアップを日本でやって食っていく、加工貿易のITバージョンみたいな)
など。畑
「グローバルに通用するソフトウェアを作りたい
サイボウズは世界ではまだまだ。」勝屋
「アントレナーシップを叩きつけるようなツール
ってできないかなと考えている。」・未踏で学んだこと
首藤
「未踏をつかって会社の力学をハックした。
会社である程度の規模でリソースを使って動いている技術研究やプロジェクトは、
そう簡単には止めることはできない。
未踏で代替えとなる技術の研究をし、熟成させるにより、
既存で動いていた技術研究をやめ、未踏で行った技術を
会社組織に認めてもらうことができた。」畑
「未踏の現役の人、OBとの飲み会で知り合い、
自らも『未踏やりたいな』と思っていた。
そんな折に、知人から未踏のPMとして
紹介してもらうことができた。
そういうところでも、やはり人との出会いがあった。」・どんな人に未踏をやってほしい?
首藤
「情熱、期待感、インパクト、実現味
『おもしろいでしょ、見せたい、やりたい』という情熱は大切。」藤井
「情熱も大事だけれど、
プロジェクト、チームとして動いていける
コミュニケーション能力が大切。
XML,RSS,atomなどの仕様の作成をしているエンジニアが
知り合いにいるが、
プロジェクトを進めていくための
コミュニティをまとめるコミュニケーション能力が
非常に優れている。
あと、スケールの大きな事を考えるのも重要。」畑
「コミュニケーション能力は低いけれど、作ったものがすごい人。
本人にコミュニケーション能力はなくても作ったものにコミュニケーション能力と
等しい価値があればいいと思う。
あと、柔軟な人、成長力のある人。」・こういう人はちょっと…?
勝屋
「土下座して菓子折りを持ってきた人」首藤
「ない。」藤井
「明らかに調べていない、思いついたアイデアをそのまま書いてあるだけの人。
調べたら、すぐ類似のものがある場合、ちゃんと調べてから募集してほしい。
また、完全に自分の世界だけで語っている人。」畑
「深く分析をしていない人。
世の中広いから、ほとんどの技術には、競合が存在している。
なので、競合技術がいないわけがない。『ない』と言っているのは、調べていないから。
競合がいても、自分のアイデアの優位性などを
しっかり考えてほしい。」・日本のITエンジニア、プログラマの可能性は?
岡村(シリコンバレーとのコネクター)
「シリコンバレーはメチャクチャ競争が激しいよ。
ボーッとしていると抜かれれていく…
そういう環境が成長するには必要で、米国など諸外国ではそういう環境が整っている。
そういう環境に追い込むことで技術者は成長できるのに、
日本にはそういう土壌は少ない。
また、韓国の人などは英語でのプレゼンがうまい。
日本人は、英語をもっとシリアスにやった方がいいのでは。」本庄
「アメリカでは『起業家よ!いでよ!』みたいな紹介をされる事が多いが、
決して受身に考えてはダメ。
自分の人生を生きよ。
自分でやるのが大事。
個人のエコシステム戦略
また、できるやつでも途中で成長は止まることは多い。
なので、日本で甘やかされずにもっとハングリーに行動しよう。首藤
「止め止め思考をやめよう。日本で限界を考えるな。」藤井
「総じて日本に悪いエンジニアはいないと思う。
実は、議論している内容もすごい。
しかし、そういった良い内容を議論しているにも関わらず、
実際にアクションに結びついていることが少ない。
議論しているパワーをもっと外へアプローチした方がいい。
難しく考えずに、コミュニティにメールを出すなど、まずアクションを。
メールの英語なんて適当でも何とかなるよ。」畑
「『自分でAPIを作って公開し、また他人のAPI使ってマッシュアップを行う』というような
ことを繰り返している内に世界に通用するようなものができていくのではないか。」◆画像認識に特化した物理シュミレーションエンジンとUIの開発
物理シュミレーション
+
画像認識によりる直感的な操作
↓
前人未踏のUI
を作ろうというもの。既存の物理エンジンでは画像処理に対応していない
ので物理エンジンも作ったよ。その他、
サンプルもろもろ…◆音声認識Webアクセスツール「Puppy」の開発
モバイルの問題
↓
ボタンが小さい、入力が面倒
↓
音声で入力できればいいのでは?
↓
音声認識
音声をテキスト化する技術しかし、
音声を完全に認識するのは難しい
辞書を最適化などが必要だった。
音声認識OSS
『Julius』を使用。
・サービス流れ
クライアント(iPhone)
音声の録音
↓
音声の特徴的な部分だけを取り出す
音声ファイルを特徴ファイル化することにより、送信データを削減
★ここでの処理が非常に重い
↓
特徴ファイル化したデータをサーバへ送信
↓
サーバー
Juliusによりテキストデータを抽出
↓
抽出したテキストデータを元に情報を検索
↓
検索結果を取得
↓
検索結果をクライアントへ返す
↓
サーバーより返ってきた情報を表示
・テキストデータを抽出する際に必要な辞書の作成について
ホットペッパーAPIより店名、ジャンル…など根こそぎ持ってくる。
これらを辞書データを作成するための学習データとして使用
↓
形態素解析(Mecab)
↓
Palmkit N-gram頻出
↓
飲食店を探すのに特化した辞書の完成
これを作ってくれた同僚にも感謝ですな。