ソフトウェア職人気質

ソフトウェア工学が小中規模のソフトウェア開発には適用できない、
開発能率を上げるには、人間の成長などの「個人」というファクター
をフォーカスする必要がある。
という内容が書いてある本です。

達人プログラマーみたいなKnow-How系を期待していたので
ちょっと期待はずれだったのですが、良い本でした。

「人間は交換可能な部品ではない」とか
ソフトウェア開発を「芸術、科学、工学を絶妙に配合した技芸」とか
ソフトウェア開発はたのしくなければ、まちがっている。

といった切り口にはかなり共感ができました。

ちょっとまえまで、僕はかなりソフトウェア工学的な考え方を持っていた人間なので
このパラダイムシフトの流れを補強してくれるような本でした。

永遠の初心者の僕としては、一流の職人と一緒に仕事をしてみるのが夢ですな。

しかし、この本にも書いてあるんだけど、工学的な側面も大事だと思うよ。
というか、ソフトウェア工学を学ぶのも、結構面白いことだと思う。

でもね、やっぱり技芸的な側面はかなり重要だと思うよ。
だって、1000人年超のソフトウェア開発プロジェクトってどれくらいあるの？
僕が知らないだけかもしれないけど。

小さなチームで働く僕としては、職人気質(技芸として開発を学ぶ姿勢)はとても大切な心持ちだ。